大井川鐵道SL運転、観光鉄道として頑張る静岡県の私鉄
2003年3月に探訪。2023年9月に2回目の探訪。

  元祖・蒸気機関車運転の鉄道である。沿線人口の少なさを、蒸気機関車を初めとするイベント列車の運行などの
観光客の誘致でカバーしようと早くから努力してきた。走る「電車の博物館」も目指しており、京阪・南海・近鉄の
元特急電車が今も走っている。路線はJR金谷駅から千頭駅までの電化区間と千頭駅から井川までの小さな車両と
アプト式区間をもつ井川線の2つに分かれている。

2023年9月8日 2回目探訪
     
金谷駅ホーム  観光客が乗車  新金谷駅にて 
     
 車窓には大井川 機関車トーマス  観光客が多い 
     
車掌さん  家山駅より先は運休中  家山駅にて 
     
 レトロな家山駅 家山駅にて  家山駅改作口 
     
 家山駅 家山駅  家山駅 10往復のみ 
     
 千頭駅行きの代行バス 川根茶  大井川沿い 運休中 
     
大井川にこんなに近い  鉄橋が何本も架かる  千頭駅 井川線ホーム 
     
千頭駅 機関車トーマス  井川ダム  井川駅にて 
     
井川駅にて  千頭駅にて  千頭駅前の代行バス 
     
 家山駅にて 金谷駅ホーム 花火大会のため、少し込んでいる  金谷駅入り口 
     
 金谷駅にて 千頭駅にて  井川線の機関車 
     
 井川線の客車と大井川 井川線の車両  井川線の線路沿いにある看板 
     
 井川線、川根茶 電気機関車を連結 アブト式  電気機関車を連結 
     
 電気機関車を連結 電気機関車  ダム湖の上を走る 
     
 観光客 井川駅にて  井川駅にて 

     乗って、みて、感じたこと
@ 2022年秋の大雨災害のため、家山駅−千頭駅間は運休中で、全線開通の見通しは立っていない。
  100カ所以上、被災し、会社の史試算では19億円かかるとのこと。
  現在、静岡県、地元自治体などと「検討会」を設置して、今後の対策を協議中であろう。.
A 20年前もそうだったが、観光客の誘致に力を入れている。不通区間があるのは大きな打撃であろうが、
  SL運転、トーマス号運転、イベント列車の運行など、めげずに取り組んでいる。
B 車掌、駅員など人の働く姿がよく見える。暖かい雰囲気の鉄道である。
C 車両は相当傷んでいる。線路などのインフラもくたびれているようだ。蛇行する大井川沿いを走るため、
  インフラの維持はかなり大変であろう。災害にも弱い。今後は、民間会社だけで運行できる状況ではないだろう。

きかんしゃトーマスに会おう!  交通新聞・2019年8月15日 

JR金谷駅隣接の始点・金谷駅 駅前にはメダル販売機があった 駅売店ではSLクッキーを販売
駅には広告看板がある  窓に広告シールがあった  電車観光客で混んでいる
 沿線には桜が多い  川根茶の茶畑が広がる  途中駅にも広告看板が目立つ
千頭駅に停車する元近鉄特急 千頭駅の売店には記念グッズあり  千頭駅は新しい隣にSL資料館
マイカー客にもSL乗車を宣伝 SL資料館にある多くのヘッドマーク 中国に姉妹鉄道がある
沿線の温泉を宣伝する車両 千頭駅ホームの機関車トーマス  井川線の一回り小さな客車
大井川鐵道 平成11年度
設立
営業
キロ
旅客輸送人員(千人) 輸送密度
(人/日)
鉄道営業収入(千円) 営業損益(千円) 収支係数 全事業経常損益(千円) 出資者
1925 65.0 1,123  1009 725,060 ▲148,256 120.4  488,000 名古屋鉄道、中部電力

見て感じたこと
@ 沿線人口がわずか4.2万人しかなく、観光客に支えられた鉄道である。観光客を呼ぶために、蒸気機関車の運行はもちろん、各種イベント列車や沿線の温泉や観光地へのツアーを企画している。
A 1975年からSLの運行を始めるなど、早くから生き残りのために、観光鉄道にしようと努力してきた事がわかる。沿線の線路沿いにに桜が多いのも、意図的に桜を植えてきたのだろうと思う。
B 訪問した火は日曜日であったが、金谷駅始発の電車は観光客で超満員であった。
C 運賃は高い。金谷ー千頭間39.5qで片道1800円である。
D 記念グッス(SLストラップ、キーホルダー、お菓子など)゙をたくさん作成し、販売している。SL関係が大部分ではあるが。
E 「動く電車博物館」を宣伝している。私鉄の古い電車をたくさん走らせている。保存鉄道も目指しているのだろう。
F 千頭駅は新築されている。駅構内には土産物屋駅そばもあある。SL資料館(駅の一部のワンフロア)も設置されている。駅前には土産物屋や食堂などがあり、観光地らしい。
G 地元自治体の観光宣伝看板や地元企業の広告看板などが目立つ。地元としっかり結びついていることがわかる。
H 大井川沿いを走る。井川線は大井川のダムを結んでいる。中部電力が株主となって、赤字分を支えている。
I 駅員がけっこういる。社員も多いようだ。観光・保存鉄道としての道を着々と歩んでいるように見える。

 大井川鐵道の公式ホームページあり