富士山麓の工業地帯を走る電車と貨物
1回目:2003年3月に探訪
地域に根ざしながら、ちょっとした工夫をしつつ、富士山と夜景をPR
2回目:2020年12月
静岡県富士市の富士山の南麓を走る私鉄電車である。JR東海道線吉原駅から岳南江尾駅を結ぶ。車窓からは富士山が工場や住宅の間に絶えず顔を出す。沿線は工場と住宅が広がっており、貨物輸送も行っているが、経営は厳しいようだ。富士急グループに入っている。2002年12月に、元京王帝都の2両編成電車が入線し、「がくちゃん・かぐや富士」の愛称が一般公募によりつけられた。 2011年に貨物輸送が廃止された。2013年4月から岳南鉄道の鉄道部門を分社化した「岳南電車」が運営している。 |
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JR吉岡駅ホームから見える | HRのホームからも入れる改札口 | 改札口にクリスマスツリー |
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岳南電車グッズが豊富 展示ケース | お茶やコーヒーも販売 | 毎月ニュースを作成 |
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夜景列車のポスター(工場夜景) | 流行の御朱印旅もPR 御朱印帳もある | 「かぐや富士」 |
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平日の昼間の車内 | 運転席にサンタさんがいた | 電車からは富士山がよく見える |
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富士岡駅の電気機関車 | ホームに富士山を見る位置を表示 | 富士山ビューポイント 本吉原駅 |
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岳南江尾駅で、NHKドラマの撮影中 | 地域住民用の掲示板 | |
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富士岡駅 | 30分ヘッドの運行 | 富士岡駅のペイント 少し褪めてきた |
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岳南原田駅はそば屋になっている | 岳南原田駅 | 小学生がつくった撮影用看板 |
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富士岡駅にて | 富士岡駅に留置されている電気機関車 | 岳南原田駅 |
行って、見て、感じたこと @ 鉄道グッズが豊富である。お茶やコーヒー、ペットボトル入りミネラルウォーターなど日用品もある。 A 岳南吉原駅は昔ながらであるが、クリスマスツリーを設置するなど工夫している。 B 一日乗車券は硬券であり、レトロさを守っている。 C 「夜景列車」をPRしているが、製紙工場地帯を走る電車の特徴を押し出している。 D 富士山を眺めながら乗れるのは観光客への最大のセールスポイントだろう。沿線に観光スポットがないのが残念ではあるが。 E 各駅のホームに富士山がよく見える位置を表示しているのは、とてもいいアイデアである。 F 電車も計画的に塗装しているようだ。塗装が鮮やかな車両と色あせていたんだ車両が走っている。 G 掲示板や駅舎のそば屋など地域に密着していることがよくわかるが、このままでは利用者の減少に歯止めをかかるのは難しいだろう。 旧 観光客も少し増やし、地域の足として赤字を補填して貰いながら走り続けて欲しいものである。 |
ホームはJR吉原駅に隣接 | 貨物輸送もある | どこからでも富士山が見える |
終点岳南江尾駅内の自転車 | 岳南江尾駅は工場の一部のよう | 新幹線の高架が見える・江尾駅 |
留置された古い電車と富士山 | 駅には広告看板もある | 岳南富士岡駅にて |
岳南富士岡駅と虹の絵 | 駅のペイント装飾・藤岡駅 | かくや姫を描いている |
ベンチも派手にペイント | 学期定期券発売中 | 吉原駅改札口 |
設立 年 |
営業 キロ |
旅客輸送人員(千人) | 輸送密度 (人/日) |
鉄道営業収入(千円) | 営業損益(千円) | 収支係数 | 全事業経常損益(千円) | 出資者 |
1948 | 9.2 | 747 | 919 | 260,151 | ▲37,877 | 114.6 | 富士急行、エフ・ジェイ、大昭和製紙 |
見て感じたこと @ どの駅も新しくはないが、きれいに保たれている。草花の手入れ、水の打たれたホームなど、乗客にとって心地よい。女性の駅員(パート?)が駅をきれいにしているようだ。 A 藤岡駅の駅舎にかぐや姫や虹の絵がペイントされている。華やかで、目をひく。とても良いアイデアだと思う。 B 工場と住宅地の中を走る短い路線である。JR吉原駅で乗った客の大半が2つ目の駅の本吉原で降りてしまった。輸送密度が千人を割っているのに、電車である。約1億円の貨物輸送が鉄道を支えている。合理化努力はかなり進んでいるようだ。 C 土・日・祝日は1日フリーキップ(400円)がある。硬券を使っている。 D 2002年12月入線新しい車両(元京王)の愛称を公募し、「がくちゃん・かぐや富士」と命名した。緑の車体でヘッドマークをつけて走っていた。 E いくつかの記念乗車券を発売している。車両からの展望ビデオを販売中。車両のNゲージも発売。 F 学生用に、学期定期券を発売している。 G 30分間隔で運転している。 |